大規模修繕工事のコーディネーターとは?

 検討開始から工事完了迄管理組合のサポートするコンサルタントです。
最近では、設計事務所任せではなくトータル的にマンション管理士にサポートとしもらいたいニーズが増えています。

大規模修繕工事に携わって25年のプロが、
総合監修でお手伝いします。

・進め方を教えてほしい。(専門委員会設置の仕方等)
・情報を開示するにはどうするの?(各種広報活動支援)
・設計事務所はどうやって選定するの?(設計事務所選定補助業務)
・工事仕様・施工業者選定補助・工事監理(設計事務所任せにしない)
・その他大規模修繕工事の事なら何でもお任せ下さい。

大規模修繕工事とは…?

 建築基準法上、大規模修繕工事という定義はありません。しいて云うのなら「大規模の修繕⇒修繕する建築物の部分のうち、主要構造物(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上を、過半(1/2超)にわたり修繕することをいいます。」があり、この修繕工事の場合建築確認申請が必要となります。
 マンション大規模修繕工事は、誰が名付けたか不明ですか私が管理会社へ入社した25年前から云われていました。10年~15年に一度足場を設置し外壁の補修・塗装を施しその時に防水・鉄部塗装等も同時に施工し大掛かりな工事を実施するということで業界内の誰かが名付けたものと推測されます。又、多額の費用を要する工事も大規模修繕工事と呼ばれる事もあります。当然上記の様な、建築確認申請は必要ありません。
 マンションは、皆様の大切な財産とお考えください。財産の価値を低下させず維持する為には定期的に、点検・修繕する必要があります。年数が経過すると建物の躯体(コンクリート等)や設備等が劣化してきます。長く快適に居住すると共に財産の価値の低下を防ぐ為にも大規模修繕工事が必要となってくるわけです。この事を頭に入れて大規模修繕工事を適切な価格・高品質で実施してもらいたいものです。

それでは、進め方についてお話します。

【ステップ1】
一番大切なことは、管理組合内の合意形成を得る事です。
 区分所有者は色々な考えをお持ちの方がいます。永住を考えている・一戸建てを買うためステップとして居住している・賃貸に住むのとローンが変わらない方等全ての区分所有者の価値観が違います。大規模修繕工事を実施する時には、10数年間皆さんがお支払いした修繕積立金の殆どを支出してしまう工事です。
 マンションの大規模修繕工事は、この様に多額の費用を要する工事ですので多様な価値観を持つ区分所有者の皆さんの理解を頂き発注者側(管理組合)も、やって良かったと思われる様進める事が大切です。
 一番大切な事は、資金計画です。修繕積立金が不足していたら話は進みません。適切な時期に長期修繕計画に則り修繕積立金の見直しをしましょう。
【ステップ2】
管理組合内で、執行部隊の確立。理事会又は、専門委員会(修繕委員会)を設置
 大規模修繕工事は、計画~工事完了まで約1年半程度かかります。その為には、検討機関をはっきり決める事が必要です。
 比較的小規模マンションでは、理事会で検討をする管理組合もありますが任期(1年)中では工事完了迄かかわる事が難しい場合があります。工事が完了する迄専門委員等の立場で新理事と一緒に見届ける事が必要です。
 理想的なケースは、理事会の諮問機関とし専門委員会(修繕委員会)を設置し大規模修繕工事のみの検討機関を設置する事をお勧めします。前述でお話しした通り約1年半を要する事業ですので継続的な検討が必要となります。専門委員会設置に関しては、運営細則を作成し任期・役割・権限等をしっかり定める事も必要です。又、あくまで理事会の諮問機関(専門委員会)ですので定期に理事会に活動内容の報告、内容によっては理事会で決議を図る場合もあります。理事会も、専門委員会で議論している事を十分理解し協力をする事が必要です。
 最後に、管理組合全体の意識の統一です。その為には、情報の共有がポイントとなります。啓蒙活動(アンケート・広報・掲示・説明会等)を行い理事会・専門委員会のみの密室での検討はやめましょう。
【ステップ3】
パートナー選び
進め方として…

① 設計・監理方式⇒
 設計・工事監理を専門家に委託し建物診断・設計・工事監理を実施して行く。
 設計事務所選定の際注意したい点として、殆どの場合一級建築士事務所の看板を背負っている事務所がやりますが、マンションの大規模修繕工事専門の設計事務所は限られてきます。昨今新築では仕事が少なく大規模修繕工事の設計・監理業務にも新たな設計事務所が参入しています。
 選定に当たっては、実績を重視したいものです。しっかりした基準を設け選定して下さい。施工業者を選定するのと同じで競争入札・ヒアリングを行い、何故この設計事務所に決めたか明確にしましょう。又、マンション特有の顧客の為コミュニケーション作りにも配慮できる設計事務所を選定する事をお勧めします。

② 設計施工方式⇒
 主に管理会社が、日常管理の延長から建物診断・設計を実施し(無償が多い)、施工業者選定時には管理会社も一業者として参加し入札を行い管理組合が施工業者を決める。殆どの場合管理会社が落札する。工事監理者は置かず、施工業者(管理会社)が実施する。
 他にも管理組合主導(設計・工事監理を管理組合が行う)がありますが実際は負担が多く実施いているケースは、稀です。
 小規模マンション(50戸以下)では、この方式が採用されている所が多いです。
 管理会社の能力(大規模専門の部署がある等)を見極める事が必要となります。問題は、施工業者選定時です。当然管理会社も施工会社の一社として入札に参加する事になりますが、他の入札業者をどうするかです。専門業者は、管理会社の下請け業者が多くこの様な業者と入札をしても意味がありません。(実施した事がある管理組合は、入札会社が管理会社の下請け・協力会社か一度確認してみる必要があります)正当な入札が実施されず知らずの間に管理会社が工事を実施している点に注意です。
【ステップ4】
建物診断・設計業務・業者選定
 パートナーが決まると、建物診断・設計業務に入ります。ここが設計者の腕の見せ所です。劣化の原因を適切に把握し、将来を見据えた補修法を提案しているかどうかが最大のポイントです。先ほど述べたように、名ばかりの一級建築士は施工業者・補修材料メーカーの言いなりになり適切な判断ができない場合があります。
 10数年に一度の工事です。工事内容(どこを修繕するか?)を管理組合内でも十分理解・把握する事が必要です。又、長年の懸案事項を大規模修繕工事時に一緒に修繕しようと考えている場合も多く、費用の問題もありますが足場が必要な修繕箇所は同時に施工する事をお勧めします。
 又、工事中揉めるケースとして実数清算の補修工事です。建物調査で全体の劣化箇所は把握できませんがプロがやる仕事ですので大幅な増額は如何なものかと思います。
 工事後の精算でトラブルになるケースもありますので、契約時の取り決め・確認が大切になります。 設計の後、業者選定に入ります。入札より一番安価の業者に発注する場合が殆どですが、会社内容(経営)・工事実績・実際現場を管理する担当者(現場代理人)の資質も重要なポイントとなります。実績が多く有資格者は当然ですが、いかに居住者目線に立ち工事管理が出来るかが更に大事なポイントとなります。見積金額他トータル的に安心して任せられる業者に発注しましょう。
【ステップ5】
工事が始まってから
 施工業者が決まるといよいよ工事です。
 大規模修繕工事は、生活をしながらの工事になります。洗濯の制限・日照の低下・外部から見られている感等制限が出ます。ここは、暫く我慢しましょう。問題は、契約通り工事が実施されるかです。工事監理者と施工業者がなあなあのケースもあります。設計者は、契約時の仕様間違いを隠す事もあります。施工業者も落札する前に言っている事が出来ていない事もあります。一度工事をすると次は10数年後です。ちゃんとした工事をしてもらいものです。
【ステップ6】
工事が完了したら
 工事が終わりはいそれまででは困ります。契約時に瑕疵担保期間・内容、アフターメンテナンスの内容は順守してもらいましょう。問題は、アフターの発生部位・原因です。施工業者は、当社は関係ない。設計者も契約通りだとか多々問題が発生しているケースも見られます。施工業者選定の際・契約時には十分気をつけて下さい。
★以上、大規模修繕工事を実施する上の問題があります★

当マンション管理士事務所では、管理組合側に立ったサポートを行い
低価格・高品質・アフターメンテナンスの安心をお届けします。

お気軽にお問い合わせください。045-228-9158受付時間 9:00-17:00
[ 土・日・祝日除く ]

お問い合わせ お気軽にご連絡ください!